「教えてユニオニオン」労働問題どう解決するの? No.09
私は、清水区にある食品会社に6年勤務していました。会社には2工場があり、私は第1工場に配置され、原材料の仕分け・加工などの作業に従事していました。入社1年位して、会社の健康診断で持病の再発を指摘され、3ヶ月に1回位の通院治療をしていました。この間、休日以外は仕事を休んだことはありませんでした。そんな私が会社より解雇を通告されたのでした。
ユニオン役員のひと言で 会社が態度を軟化
私は、清水区にある食品会社に6年勤務していました。会社には2工場があり、私は第1工場に配置され、原材料の仕分け・加工などの作業に従事していました。入社1年位して、会社の健康診断で持病の再発を指摘され、3ヶ月に1回位の通院治療をしていました。この間、休日以外は仕事を休んだことはありませんでした。そんな私が会社より解雇を通告されたのでした。
ストップウオッチによる業務チェックが事の発端
ある日、工場長が各人の仕事ぶりをストップウオッチでチェックしていたことがあり、その後、社長に呼び出されて「仕事がつらそうだが、他をさがしたらどうか」と言われました。どうやら持病を持っている私を辞めさせたいらしく、仕事のスピードについて裏をとっていたようです。
私は辞めるつもりは毛頭なかったので「大丈夫です。だめなら自分より言います」と答えました。
しかし1週間後に社長より「解雇します」といきなり口頭で通知されました。
納得がいかずあっせんを受けるが不調に終わる
私は、まだ体力に自信があり、突然の解雇に納得がいかないので連合静岡に相談しました。連合静岡の相談員さんは「解雇の具体的理由を書面でもらいなさい」と言われ、会社に請求しました。会社からは「勤務成績が不良で勤務に適さない」との文書がきました。
この結果を連合静岡に報告したところ、「県の労働委員会にあっせん申請をして白黒はっきりつけたほうがいい」ということになり、労働委員会の委員立会いで、会社、私との間で「あっせん」が行われました。
しかしながら会社は態度を硬化させたままで、解雇撤回に応じず金銭的な解決についても金額のへだたりが大きく平行線が続き、最終的にこのあっせんは打ち切りとなってしまいました。
連合静岡ユニオンに加盟し団体交渉に託す
どうしても納得ができない私は、この後個人加盟の連合静岡ユニオンに加入し、会社に団体交渉を申し入れました。団体交渉は4回開催され、解雇の撤回や職場異動について交渉が行われました。
会社側に対して、ユニオンの役員さんが私の主張を述べてくれましたが、会社もなかなか理解を示してくれない状況がしばらく続きました。
このままで団体交渉でも決着ができないのかと、なかばあきらめていたときに、ユニオンの役員さんが3回目の交渉が終わるとき、会社の役員に対して、「このまま争いが平行線で進み時間だけが費やされることは双方の利益にならない。弁護士など専門家に相談をしてもらいたい。」と述べられました。
ユニオン役員のひと言で状況が一転
4回目の交渉では会社の態度が一転していました(きっと弁護士に相談をしたのではないでしょうか)。解決に向けた話し合いにようやく前向きになってきたのです。
最終的に双方の主張を調整した上で、「解雇を撤回し自主退社とする、これに伴い解決金を支払う」という合意が成立しました。解決金については、決して満足できる金額ではありませんでしたが、裁判ともなると長期となる可能性もあったため、やむを得ないと納得しました。
連合静岡に相談してから約4ヶ月かかりましたが、泣き寝入りすることなく、相談してよかったと思っています。
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