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2021年「男女共同参画状況調査」集約報告

男女状況調査

掲載日:

2021年「男女共同参画状況調査」集約報告

2022年6月

2021年調査結果がまとまりました。以下のとおり報告いたします。

(1)調査の目的
「アクションプラン静岡」の達成に向け、現状と経年変化を把握すること。
(2)調査の対象
連合静岡加盟組織(単組)
(3)調査実施時期
2021年6月~12月
(4)調査の実施方法
自入力式のアンケート票により実施(Excel調査票)※一部紙面対応
(5)調査の配付・回収方法
523組織に配布、414組織より回収(回答率79.16%、昨年度80.75%)
(6)調査の実施および分析
連合静岡と労働調査協議会が共同で実施
(7)調査結果概要
①女性組合員比率および女性組合役員(執行委員)比率
・女性組合員比率は21.7%(昨年度20.1%)とここ数年大きな変化はない。
・半数を超える51.0%の組織が「女性執行委員はいない」と回答し、女性組合役員ゼロの組織は昨年度より1.2ポイント増となった。女性組合役員(執行委員)比率は、大きくは変わらないものの0.3%減少し、12.6%(昨年度12.9%)となった。
・執行委員の女性枠が「ある」割合は19.6%(昨年度17.4%)。女性枠がある組織の女性役員比率は14.4%と、「ない」組織の11.9%を上回っており、わずかながらも女性枠の効果が確認できた。
②大会代議員の選出
・女性大会代議員比率は18.8%(昨年度20.5%)となり2年連続して減少した。背景として新型コロナウイルス感染対策で多くの組織が大会規模の縮小や代議員数の絞り込み、書面議決などで昨年に引き続き従来と異なる対応を余儀なくされたのではないかと考える。
・大会代議員における「女性枠の設置」が「ある」割合は10.3%となり、前回と比較して約3%減少した。特別代議員における女性枠については25.9%(昨年度33.3%)の組織で設置しており、特別代議員のうち約3割強が女性枠により選出されていることから「特別代議員の女性枠の設置」は、大会代議員全体の女性代議員比率向上に一定の役割を果たしていると捉えている。
③運動方針への明

・男女共同参画の推進について「運動方針に明記している」割合は37.0%(昨年度35.6%)となり、昨年度より微増。一方「明記していない」と回答した組織は60.3%と6割を超え、特に女性組合役員ゼロの組織では72.3%と7割を超えた。
・女性組合役員数をみると女性役員を複数選出している組織のうち、運動方針に「明記している」組織の比率は59.8%となり、女性組合役員がゼロ組織(23.8%)と比較し大きな差があるだけでなく、方針に掲げることが成果に繋がることがわかった。
④推進計画の策定
・「計画はない」と回答した組織は6割にのぼるが、「計画がある」組織の割合は35.5%(昨年度34.9%)となり昨年度を若干上回った。
・特に、運動方針に男女共同参画推進について明記している組織では「計画がある」割合が6割近く(57.20%)に達している。このことからも運動方針へ明記することで意識が促され、具体的な計画策定が行われることが確認できる。
⑤その他具体的な取組について
・「トップリーダーによるメッセージの発信」、「男女共同参画推進委員会の設置」、「女性委員会の設置」といった具体的な取組みについては、昨年同様、いずれも『やっている・設置している』と回答した組織は『やっていない・設置していない』と回答した組織に比べ、女性組合役員を選出している比率が高かった。さらには1人選出より複数選出できている傾向があることも確認できた。
・このことから、上述に記載したような 何らかの具体的な取組みを実施することで当該組織の男女共同参画および推進意識は促されると考えることができる。
⑥男女平等関連法に関する取組み
・雇用管理上の男女差別解消のための取組みとしては「男女別勤続年数」、「管理職の男女比率」、「調査による男女別賃金格差」等の把握と「セクハラ防止措置点検」の項目で取組比率が高く、「運動方針明記」、「トップリーダーによるメッセージ発信」を行っている組織で活発な取組みがみられた。

・仕事と育児・介護の両立の取組みとしては、「男女別育児・介護休業取得状況」把握と「法改正の内容周知」の項目で取組比率が高くなった。育児・介護休業法が本年4月より段階的に改正されることを受け、各組織が対応をスタートさせていると考える。またいずれの項目においても「運動方針明記」、「トップリーダーによるメッセージ発信」を行っている組織で取組比率が高いことがわかった。
・LGBTやSOGIに関する取組みについては、「特に取り組んでいない」組織が過半数を占めるものの「相談窓口の設置」や「ハラスメントの周知」に取り組む組織が増加した。特に規模の大きな組織で取組みが進んでいることがうかがえた。
⑦働き方見直しに関する取組み
・「労使で協議する場がある」と回答した組織は約8割。とりわけ組合規模1,000人以上の組織では95.3%(前回86.8%)と協議の定着化がうかがえた。

・「職場で具体的な取組みを実施」した組織が初めて3割を超え、これまでの協議を具体的行動につなげている組織が着実に増えていることがわかった。
⑧新型コロナウイルスへの対応
・新型コロナウイルスへの対応として「新しい働き方につながる具体的な取組み」については、リモート会議が最多(72.3%)で在宅勤務(テレワーク)も6割近くを占めた。一方で現在も利用が継続しているかを尋ねたところ、リモート会議はほとんどの組織で継続しているものの、在宅勤務(テレワーク)、時差勤務については、いずれもおよそ1割の組織が「導入されたが従来の働き方に戻った」と回答した。

・「勤務間インターバル」や「副業・兼業」など予てから導入ハードルが高いとされていた新しい働き方については、コロナ禍をきっかけに導入され、少数ながら現在も継続している組織が複数あり、今後引き続き注目したい。

【まとめ】
連合静岡は、2011年にアクションプラン静岡(1次計画)を策定し、その流れを引き継ぎながら2次計画を策定(2013年)、アクションプラン静岡プラス(2020年)を経て現在に至っている。今回、連合静岡全体の着地として、女性役員比率を3割にする目標(連合静岡における役員比率・三役を除く、会計監査含む)については、達成まであと一歩(27.1%)のところまできた。一方で「運動方針への明記」や「女性役員ゼロ組織をなくす」目標(100%)については、それぞれ37.0%、49.0%と達成まで及んでいない。(※出展:2021年男女共同参画調査)

しかし本調査結果をふまえれば、わずかながらも女性組合役員比率は増加し、体系的にも執行機関における女性の意見反映が可能な体制は整備が進んでいる。今後も数値目標をひとつの目安として、構成組織ヒヤリングを通じ、それぞれの加盟組織におけるジェンダー平等・多様性推進の仕組み作りを呼びかけていく。

本来、役割と責任を分かち合い、いきいきと働き続けることができる男女共同参画社会は、働きがいと働きやすさの双方を手に入れるにとどまらず、性別に限らず誰もが仕事と仕事以外の生活を両立するための社会にほかならない。これまでの構成組織および加盟単組の協力をしっかりと成果につなげるため、ジェンダー平等・多様性の推進・アンコンシャスバイアスの払拭等、新たな課題に対応しながらも、今なお達成していない目標達成に向けて連合静岡全体で取り組んでいく。

【具現化するための取組】
〇連合静岡および構成組織を通じて加盟組織における男女共同参画をはじめ、ジェンダー平等および多様性の推進に向け、加盟組織や地域協議会を対象とした学習会等に活用していきます。
〇調査を通して収集した好事例については、当該組織のご協力のもと、それぞれの組織で運動を推進する際の具体的なヒントとして加盟組織内にて広く共有します。
〇調査を通じて浮彫りになった課題についてはジェンダー平等・多様性推進推進委員会の中で対応を検討する他、構成組織および地協ヒヤリングでも共有し、課題解決に向けたアイデアについて意見交換を行います。
〇また本年度における男女平等月間におけるイベント(6月開催予定)や「女性リーダー情報交換会」(9月開催予定)の他、地域協議会や構成組織・加盟組織での学習会等にもデータ活用していきます。
〇働き方見直しについては「労使で協議をする場がある」との回答率が高水準に達し、かつ定着化してきていることを受け、次のステップとして具体的な取組みを共有するなど調査結果の活用に努めます。
〇今年度(2022年度)については、連合本部が構成組織を対象に実施する調査にならい、6月の男女平等月間にあわせて(仮称)「ジェンダー平等・多様性推進状況調査」を実施します。ご協力よろしくお願いします。

 

 

労働相談ダイヤル0120-154-052 連合静岡メイト
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